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【ミニラノベ】( ´_ゝ`)「けもの、いなくなるの待ってる」

2013.03.22 17:08|企画・祭り

( ФωФ) 痕 のようです
(まぜこぜブーンさん)

いつもそこに座り込んでいた灰色の目をした子供の話。


※軽く残虐表現注意、とあるけどグロやスプラッタが苦手な人でも多分大丈夫。
ただ、心の痛みは免れない。注意。

予想ができていなかったので最後に残る痛みが特に大きかった。
このあとロマネスクはどうしたのかな。
どうもしなかったのだろうか。しなかったんだろうな。

まず冒頭から趣のある文章に惹かれた。
抽象的な言葉の中にはっきりとした事実が描かれていて、
寒々しく悪夢のような雰囲気を壊さず、しっかりと作り上げている。

そして拙いしゃべり口調の兄者にうすら怖さを覚えた。
純粋無垢なだけに、何もかもまっすぐ受け止めてしまうことの怖さ、哀しさ。

最後に、感情移入していたキャラクターが抱えていた罪に気づく。
今まで平気な顔をしていた彼の全てが恐ろしく感じてしまう。


悲しいけど、人間ってこういうものなんだろうな。

登場する人物全ての痛みを一身に背負った兄者がただただ哀れで、
読後言いようもない虚しさに囚われる作品だった。




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【ミニラノベ】(,,゚Д゚)「ふざけたことを抜かすな。貴様の頭を噛み千切るぞ」

2013.03.22 03:46|企画・祭り

"春風"を探すようです
(まぜこぜブーンさん)

一匹の猫が"春風"という名のなにかを探しにいくお話。


ですます調で書かれた優しい地の文を読み進めるうちに、
読者はこの作品の主人公に何かが欠けていることに気づくだろう。

彼が旅するのはたくさんの種族が共存する雑多な世界。
そんな世界にもっとも必要なはずのものを、主人公のギコは持っていないのだ。

はたしてそれはなんだ?
答えは最後まで読めばわかるはず。


そう、わかるんだよ。
すごくテーマのはっきりした作品だったから。

作者が何を言いたいか伝わるかどうかは重要だと思う。

最後でちゃんと答えを出すだけでなく、
答えにいくまでに説得力を持たせるエピソードをたくさん入れていたのもいいなぁ。

ギコと同じタイミングで読者もちょっとずつちょっとずつ"春風"の正体に気づき、
見つめなおすことができるのがこの作品の魅力だった。


余談だけど、ミニラノベ祭りのおかげでくるぅちゃんのイメージが、
「怖い人」から「かわいい子」にシフトチェンジした。

被害とか特にないならひろいたい。


(´・_ゝ・`) 鬼ごっこだというのに…君は前進しかしなかったね

2013.03.16 02:37|ヒューマン

( ゚∀゚)童貞鬼ごっこのようです
(ブーン文丸新聞さん)

あらすじ)

世界大統領が発令した新法律、その名は「童貞鬼ごっこ」!?

日本に存在する多くの童貞たちが、手ごわい女性伽士の前に次々散っていく。
長岡ジョルジュは、遠距離恋愛中の彼女に捧げる童貞を守りぬけるのか!


多分元ネタは、山田悠介の「リアル鬼ごっこ」なのかな。

原作読んだことないのでどの程度パロってるのかはわからないんだけど、
パロディとしてのレベルの高い作品だと思う。
設定を少しいただいて真逆のジャンルとして出来上がっているわけだからなぁ。

2010年は「リアル鬼ごっこ2」の映画が公開された年なので、
読者を引き付けるための時事ネタ的要素も含んでいる。

ただ、2013年の今読んでもまったく色あせていない。
むしろ新しいものさえ感じる。

例えば主人公のジョルジュ。
「チャラ男」や「DQN」「イケメン」として使われることの多いAAなのに、
この作品では彼女にひたすら一途な童貞として書かれている。

それも、相手にはハインのような気の強い女性ではなく、
おとなしくて真面目な貞子を当てている。

この役付が私の目には新鮮に映った。

あとはジョルジュが貞子のもとへ急ぐ道中で出会うAAたちの扱い。
ビッチ臭隠せない女性伽士たちのキャラ崩壊もさておき、
ブーンとか、歯車王とか、クックルとか、
板の片隅のクッソスレから拾ってきたような設定のキャラたちがこれでもかと輝いてる。

馬鹿みたいなことを大真面目にやっている彼らが読者の目にカッコよく映る。
そんなキャラたちが思いを乗せるジョルジュをいつの間にか応援している。

そしてやっぱり、「日本中の童貞を殲滅する」というテーマの面白さかなぁ。
普通の頭じゃ絶対に思いつかないし、思いついたとしてもここまで面白くはできない。

原作読んでなくても映画見てなくても引け目を感じることなく楽しく読めたのが、
作者さんの技量を表していると思う。

短編なのに、読み終わった時に一本の映画を全部見たような気持ちになった。

これを機に「リアル鬼ごっこ」を読んでみる、というのも違う気がするな。やめよ。



('A`)『人間が絵筆を握る理由を、お前は知っているか?』

2013.03.12 01:19|シリアス

('A`)はダークヒーローのようです
(オムライスさん)

あらすじ)
邪神はびこる世の中で、人々は絶望しながら生きている。
ついに彼らの前に姿を現した救世主は、冷酷を体現したような男だった。

「俺はお前たちの味方ではない」

感情を持たぬダークメサイア・ドクオが人間の心に触れ、戦うことの真の意味を見つける――



全四十四話、はじめてこれだけ長い作品を読むということで、
途中で放り出してしまわないか不安だった。

だけどそんな心配は杞憂に終わり、驚くほど楽しんで読めた。

プロの小説家レベルの厚みのある文章、
読者に続きを読みたくさせる絶妙な構成、
まるでAAたちが舞台上で発しているかのような完成度の高いセリフ。

正直、読み始めるまでは覚悟がいるのだけど、
作品自体は文章の重みとは対照的に読みやすかった。
ひとえにストーリーの面白さゆえ、だ。

いろんな人物に視点を切り替えられ、断片的に真実を小出しにされるとたまらなくなって、
何度もセルフネタバレしてしまった。
(こっそりとばして大事そうなところを先に読んでしまったり。作者さんゴメンナサイ)

特に後半、クライマックスに向けてのさまざまな思想入り混じる展開、
テレビのチャンネルをザッピングしているような感覚から、だんだん一つの答えにつながっていく。
風呂で読んでたら湯冷めしたからね。やめどきがわからなすぎて。おもしろすぎて。

まさに「目を離せない」とはこのこと。

レベルの高い文章の中でも、特にずばぬけて上手いのは比喩と戦闘描写。
何度も感嘆し息を飲んだ。

キャラの使い方もうまかったなぁ。
何がどうと言ってしまえばネタバレになるから言わないけど、
キャラを一人たりとも無駄にしていなかった。全員輝いてた。

脇役が美味しい物語は良い物語だ。


そもそも「ダークヒーロー」なんてタイトルにあるもんだから、てっきり熱血バトル系かと思った。

110915new_spiderman_top.jpg

こういう「もう一人のスパイダーマン」的なダークサイドのヒーローが主人公の話だと思ってた。
全然違った。いや、そうするつもりだったのかもしれないけど。

実際はたくさんテーマの詰まった壮大なお話だった。

作者さんがあとがきで
「みんなそれぞれがこの話を読んで感じたものが、この話のテーマだと思ってくれればそれでいいです」
なんて言ってたけど、私が特に強く考えたのは「善悪の定義」についてだ。


もともと主人公('A`)は記憶を失っていて自分の素性も過去も何も知らない。
そして私たち読者にもそれは明かされない。
だから最初の状態では一体誰が「正義」なのかがはっきりしない。

ただ単純に「敵」として描かれている「エデン」が「悪」だと認識する。
最後にドクオが彼らを倒してすっきりはっきり終わるのだろうかと思う。

だけど「エデン」も絶対悪ではない。彼らが望むのは「救済」であり「破滅」ではない。

特に【+ 】ゞ゚)や(’e’)はエデンの一員でありながらも、
彼らの境遇を考えると決して悪とは思えない。
この物語のテーマを考える上ではずせないキーパーソンだと思う。

主人公ドクオ自体も、完全な「正義」ではない。
彼だって実は自分の希望のために動いているのだ。

正義とはなんなのか。一人一人自分の正義を持っているのだろうか。

耳に残るあのセリフ「こんな世界に誰がした!」

誰しもが知っている通り、見るところを見れば哀しくて汚い世界だ。
しかしこの作品は許容してくれる。この世界が美しいと断言してくれる。


そう、人生・世界・人間というものを考えさせられる大作だった。

良い脇役の( ^ω^)というのも('A`)主人公ならでは。



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